2021年10月17日 (日)

『武士の町 大坂』読了

大坂の武鑑類や赴任した武士の日記など史料を基に大阪での武士たちの姿を見ていく中で、「町人の都」の言説について考える書。今までなかなか見えていなかった徳川期の大坂における武士を考えるうえで貴重な本だと思う。
個人的には、関連史料にどんなものがあるかを知ることができただけでもありがたい。それらを見ていく中で、うちの先祖の大坂城代家臣としての役職がわかる史料がいくつか見つかり、先祖の事績確認がまた少し進んだ。

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2021年10月16日 (土)

『手塚治虫エッセイ集(1) (手塚治虫漫画全集別巻1)』読了

戦後の漫画史を手塚の眼からとらえたもの。そしてその中でどのように漫画・アニメ制作を続けていったかを自伝的に描いたもの。

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2021年10月13日 (水)

『高丘親王航海記 IV』読了

幻想的な高丘親王の旅。原作を読んだ時はなんだかよくわからない終わり方だったが、近藤さんの漫画でそれなりに理解できたのは折口の『死者の書』と同じ。もちろん原作は原作、漫画は漫画でそれぞれの良さはあるのだが。

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2021年10月12日 (火)

『仏教抹殺 なぜ明治維新は寺院を破壊したのか』読了

著者はお坊さんにしてジャーナリストとのこと。仏寺側だけでなく神社側も含めてかなり現地での取材をしていることがうかがわれる。それでも結局日吉大社、水戸、薩摩、長州、宮崎、松本、苗木、隠岐、佐渡、伊勢、東京、奈良、京都という代表的なところしか実例が載せられていない。というより他ではもうあまりよくわからない状況なのかもしれない。
この本を読んで感じたのは仏教側の腐敗堕落が進み、もはや宗教とは言えない状況のところが多かったのではないかということ。数例ではあるが真宗などで腹を据えて徹底抵抗した坊さんのところは廃寺を免れている。それだけの宗教者としての気概を持った僧が少なかったのが簡単に廃仏毀釈を許した原因なのではないか。そういう意味では現代も僧侶の気概を問うようなことがあってもいいかもしれない(神主も、かな?)。
そんな色々を考えさせられる本であった。

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2021年10月 9日 (土)

『異界神社 ニッポンの奥宮』読了

「異界」といっても怪異や不思議系な記述はあまりない。また、「奥宮」というより現在の神社に見られる社殿以外のものといった方がいいのかもしれない。それは著者が特に興味を持っていると思われる異形の木だったり、岩だったり、洞窟だったり、水だったり、またそれらにいたる参道だったりする。古の人たちが神祭りの場としたと考えられそうなところ(神域)を紹介する本。中には手入れが行き届かず結果的にそれらしくなってしまったところもありそう。その辺、江戸期以前はどうだったのか気になるところもある(修験道などとの関係等)。
なお、写真の割り付けが順番通りでないのでちょっとわかりづらい。ページに複数を収めるためやむを得ないのだと思うが、もうちょっと判型を大きくしてでも写真と説明を一対一で見られるとよいと思う。

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2021年10月 7日 (木)

『遠巷説百物語』読了

(借.新宿区立図書館)
目先を変えて遠野での物語。遠野物語も手掛けた著者には書きやすかったのかな。細部は若干疑問もあるが、まあ余計なことを考えずに長耳の仲蔵はじめ又市の仲間たちの言説に乗ってしまえばいいのだろう。

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2021年10月 6日 (水)

『もう安心。』読了

イースト・プレス
発売日 : 1999-10-01
(kindle unlimited)
ちとわかりにくい部分もあるけどジワッとくるとり・みき作品。ある程度の年齢層でないとわからないであろうギャグも。

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2021年10月 1日 (金)

『廃仏毀釈 ―寺院・仏像破壊の真実』読了

各地における代表的な廃仏毀釈の実態の概要がわかりやすく列挙されている。天王の隠蔽などは他であまり触れられいないので興味深い。ただしあくまでも概要であって詳細ではない。もっと個々の状況についての調査が必要なのではないか。あまり厳しく行われなかった地域の例も具体的には述べられていないので全体の傾向もわからない。これだけでは著者の民衆の意識云々の傾向はわからない。
なお、著者の「習合」と「混淆」という言葉の使われ方とか、「民衆の暴挙」云々の問題の立て方とか若干違和感を感じる。個人的には廃仏毀釈は平田派を中心とする国学者たちが明治政府の役人になって行われた暴挙だと思う。当然それにおもねる一部民衆も出てくるし、寺院側に問題があったことも過去に十分に指摘されていたはず。
余計なことまで書けば、日本で一部民衆が上からの指示に従い過激な行動をとり、さらにそれが政府などをたきつける状態になったのはこの時期と太平洋戦争前、そしてひょっとすると今、なのかもしれない。まあ、日本に限らず中国の文化大革命などもそうだし、他の革命といわれるものもその傾向は大きいと思う。

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2021年9月29日 (水)

『満つる月の如し 仏師・定朝』読了

(借.新宿区立図書館)
仏師定朝の平等院鳳凰堂阿弥陀像にいたる造像活動と皇女殺人事件を組み合わせて長編小説としたもの。殺人事件の犯人と名乗り出た僧を比叡山の学僧で朝廷でも重んじられたとして造形。ただその劉範の心理さらに定朝の心理の描き方がちょっと甘いように感じられた。最後の方の皇女殺人と犯人として名乗り出る部分の必然性に少々無理がある。そもそも尊容満月の如しと評された阿弥陀像が、小説で描かれた中務のはかなげな風情と合わないと思う。芥川の「地獄変」的な芸術至上主義を織り込んだりした部分も少々設定に無理がある。そして全体的に冗長(定朝だけになどとシャレを言っている場合ではないが)。悪い作品ではないと思うがいまいちピンとこないというのがこの作者の作品(特に直木賞作品を含む長篇)に共通する印象。

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2021年9月27日 (月)

『稗田のモノ語り 魔障ヶ岳 妖怪ハンター』、『妖怪ハンター 稗田の生徒たち 1』読了

妖怪ハンターシリーズ全体として日本の神話伝説昔話をテーマにしたものだが、日本神話とかをテーマにした大きな話の方が面白いようだ。「生徒たち」のテーマは作者の創作部分が主体なのかな?私にはイマイチ。

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