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2020年7月19日 (日)

「古本屋なり」について

出久根達郎さんの『大増補 古本奇譚』を読んだ。
一般的感想についてはブクログに書いた
ただちょっと気になった記事がありそれについて書いてみようと思う。

「古本屋なり」という題で書かれたものだが、たぶん「古本屋なりの矜持」というような意味だと思う。内容としては古本の通信販売で目録送付後電話での注文があった戦前の割烹旅館のチラシについてである。ところがすぐに別の電話注文が入り、そのチラシにある作家の推奨文があってそれが研究に必要なものだからぜひ欲しいとのこと。すでに売約済みであることを伝えると、研究のため必要な資料でありせめてコピーが欲しい、当初の五倍の金額を出しても良いと申し出があった。著者はそれを断った。理由は「私(著者)は古本屋であって、古本屋はオリジナルを売る商売だ」と考えたからという理由であった。

もちろん逡巡もあったようだし、あるいは研究のためということで強引な依頼だったのかもしれない。しかし研究者やそれに近い立場からすればやはりこれはコピーを取ってほしかった。「オリジナルを売る」ということなら売らずに実費ぐらいで「あげれ」ばよいのではなかろうか。史(資)料というものは万人のためのものであって、それを古本屋さんが商売ものだからと埋もれさせていいものだとは思わない。本は読み物であると同時に古い資料を扱うという意味も持っていると思う。その辺を理解して扱ってほしいと考える。

と書いたけれど、まあ、考え方の違いと言われればそれまでである。何を重視するかというのはいつでも問題になるのだろう。考古学などによくある遺跡を重視するか開発を重視するかもそう。そういえばニュースで平常宮遺跡内の近鉄線を宮遺跡内から移設するという話があったが、景観を重視するなら高架化は逆効果だし、移設予定先の宮域周辺からさらに重要な遺跡が出たらどうなのだということになる。現状の遺跡内を走る近鉄電車は鉄道ファンにとっては素晴らしい景観ともいえる。西大寺駅周辺の開かずの踏切問題もあるし、なかなか難しいところだろう。結局妥協の産物となるより仕方がないのかもしれない。

で、元に戻って、古本屋さんには妥協してコピーあるいは写真を撮って送ってあげて欲しいということ。ちなみにこの「古本屋なり」の初出は1999年(本自体は2009年刊)。20年ほど前の話ではあるし、出久根氏の意見も変わっている可能性もある。

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2020年7月 3日 (金)

読書感想はブクログに移行しました。

このブログ、ほぼ読書感想化していましたが、そちらはブクログというアプリに移行しました。実は4月分から並行して書いて(コピーして)いましたが、特に問題がなさそうなので7月からは完全移行します。こちらに書いていなかった本の「本棚」も、最近のものだけですが見ることができます。よろしければどうぞご覧ください。

https://booklog.jp/users/ktymknj
こちらでいいのかな?

 

なお、こちらのブログは放置になるかもしれませんが、たまに毒を吐くときにでも使うかも(笑)

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