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2021年8月31日 (火)

『京都まみれ』読了

著者 : 井上章一
朝日新聞出版
発売日 : 2020-04-13

(借.新宿区立図書館)
『京都ぎらい』の続編。基本は京都的なものを論じる裏返しの京都論なのだが、今回は東京との比較あるいは地名から論じている。とはいえ地名は一筋縄ではいかないもの、細かいことを言えば西京区のところで奈良の西ノ京はどうなのだとか山口あたりが西京を称する理由とか、東京の文京区については全国各地にある文京町はどう考えるとかが書かれていない。そもそも京都至上主義者としてたびたび言及される梅棹忠夫の先祖が江戸末期に近江・琵琶湖の北端菅浦から京都に移り住んだことにも触れていない。あと新宿が東京代表的地名の一つとなっているようだが、もともと新しい宿場の意味の普通名詞だし(都内にも「にいじゅく」が別にある。そもそも「京都」自体が普通名詞だし、その辺から解いていくと大変なことになりそう。
まあ、そんなそもそもは置いておいて、「京都」周辺の京都人が「京都」をどうみているかの論としてはなかなか面白いけど。(「京都」の区別については本文参照)

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2021年8月30日 (月)

『挑戦者たち』読了

(kindle unlimited利用)
先日亡くなったみなもと太郎氏の自伝的内容を含むコミックエッセイ。ちゃんとギャグマンガになっているので読みやすい。代表作『風雲児たち』を読むうえでも参考になる話も。
育ったのが京都・大将軍八神社近くのよう。後に京都市内の幕末偉人像など史跡を見直す著者だが大将軍八神社についてはあまり興味はなかったよう。東京では若いころ新宿・余丁町あたりのマンション?に住んでいたみたい。私も同じ新宿区内だし、近くの牛込柳町にいたこともあるのでなんだか親近感がわいてきた(今更)。

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『はやぶさ2の宇宙大航海記』読了

まあたしかに初代ほどのインパクトはないけど「はや2」もやはり押さえておかなければということで購入読了。プロジェクトマネージャーさんの本で、それほど専門的でもなくどちらかといえば運用などがメイン。マンガ付きだがマンガより文章部分の方がわかりやすかったりもする。というか両方読んでやっとなるほどとなる部分も。こういう本を読んで天文学や宇宙工学に進む若者もいるんだろうなあ。(そうなってほしい)

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2021年8月29日 (日)

『古代戦士ハニワット』3巻まで読了

(Kindle Unlimited利用)
土偶を怪獣的なものとしてとらえる考えは結構あるのだろう。私もジョーク的に考えたし。この漫画自体は結局ありがちなパターンか?要は少年(男子)向け超能力戦闘マンガ。日本「超」古代史的なものが好きな人には面白いのではないか。まあそっち方面としてはとり・みきの『石神伝説』(未完なのが残念)あたりの方がちゃんとしているとは思う。Kindle Unlimitedで一応無料になっている3巻まで読んでみたが、あと残りを買ってまで読むつもりはない。

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2021年8月28日 (土)

『古代戦士ハニワット 1』読了

(Kindle Unlimited利用)
古代史や神道など(もちろん怪獣物も)がちりばめられていてなかなかマニアック。

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2021年8月26日 (木)

『硝子戸のうちそと』読了

(借.新宿区立西落合図書館)
最初はいつもの漱石関係、途中からは近隣など日常中心、その中でも病・老・死の話題が多くなっている。そして最後は夫である半藤一利氏の最期のみとりの話。やはり年取ってからの転倒はいろいろ危険なんだと思う。そしていろいろな老いの話は年寄りの入り口に立つ者にとっては少々きついものがある。それでも死に向かって生きていくしかないのだが。

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2021年8月24日 (火)

『ハワイ島 宙の音 ~星空ガイド物語~』眺了

ハワイ島在住の著者による星空メインの風景写真集。hontoで88%引きという超安値だったこともあり購入。時々眺めるのにいい。大画面推薦。

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『星落ちて、なお』読了




著者 : 澤田瞳子
文藝春秋
発売日 : 2021-05-12

(知人より借りて読む)
今期直木賞受賞作。基本的に賞を取った作品はすぐには読まないのだが、たまたま家人が借りて読んでいたのでついでに。あと、澤田瞳子さんは日本古代史系出身で以前から古代もの中心に読んでいたので。
作品としては河鍋暁斎の娘暁翠が主人公ということでちょっと興味を引かれてはいた。画鬼と呼ばれた暁斎の跡を継ぐ形になったとよ(暁翠)の苦悩と周辺のかかわりなど中心の話。ものすごく面白くはないが澤田瞳子作品としてはまあ普通か。いまいちとよの暁斎の娘としての葛藤がわかりにくいような気もする。いつまでもウダウダ引きずるなと言いたいような。
登場人物は一流半ぐらいの画家(芸術家)が多い(それぞれ葛藤があったりなかったり)。あと、ジョサイア・コンドルは当然として、田辺(三宅)花圃とか笠井彦乃などやや有名人の名前がちらちらするのが興味を引く。(なぜか松浦武四郎は出てこないけど。この前に死んでるからか?)

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2021年8月22日 (日)

『風太郎不戦日記【全1-3セット】』読了

原作の『戦中派不戦日記』は風太郎の作品の中でも傑作、という言い方はおかしいかもしれないが、随筆日記の類としては大変読み甲斐があるものだと思う。戦時中から戦後にかけての心的なものも含めて状況がかなり正直に綴られていると思う。この漫画はそのダイジェスト的なもの。(個人的にはちょっと風太郎のイメージが違うと感じられたが)
これを読んだ方はぜひ原作を、さらにその前後の日記も公刊されているので合わせて読んでほしいと思う。さらに風太郎の心的風景を含めて当時の様々な状況がわかる。

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『土偶を読む』読了

(借.新宿区立図書館)
一言で言えば土偶は植物(貝類を含む)祭祀に関わるもので、該当生物の形を模したものということのようだ。説の当否は置いておくとして、そこに至る思考にかなりの危うさを感じる。植物に似た形を見つけるのはまあいいとして、あとはそれに合うもの(だけ)をさがしていくこと。「縄文脳」なるものを使うというのはちょっとまずいのではなかろうか。思い付きが思い込みになりやがては信仰(固定概念)になりかねない。確かにこの本を読んだだけでは似ているという部分はあるが、それが一般論として認識されるかどうかは少々疑問。縄文時代の食物として植物が重要であることはわかってきているが、獣肉や魚も当然食べていたはず。なぜ植物(と貝類)だけが土偶とされたのか疑問。また、早期から前期の土偶にほとんど言及されていないが、掲載写真を見るとむしろ従来の女性性を強調したもののように見える(植物には見えない)、他にも別の植物に分類されているものの中に特徴が似ているもの(部分)がある、犬型の土偶などもあるようだがそれはどう解釈するのか等々疑問点が出てくる。その辺は考古学研究者の意見を聞きたいところ。
たぶんこの本は歴史学というより文学・民俗学系統なのだとは思う。発想的にそう感じられる。もちろんそれを一概に否定はできないので学際的な考えとして検討に値するのではないかとは思う。
ちなみに似ているというところから行けば土偶宇宙人説もなりたちそう。もちろん実際に宇宙人がいたということではなく、現代の想像上の宇宙人や怪獣などと似たものが居そう。縄文人も現代人も発想が同じということ。この本の著者も現代のイラストなどを使って論を立てているのだから同様の論の建て方もできるのでは。(笑)
ま、それはさておき著者と考古学会の今後の反応が見もの。お手並み拝見といったところか。

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2021年8月16日 (月)

『カラー版 東京で見つける江戸』読了

江戸期から残る建物・遺構などを紹介する本。かなりの数を網羅しているので探訪するときに参考になると思う。江戸城についてはかなり詳しく書かれているようだが、それ以外については新書版の制約もあり個々の遺物についての紹介は少ない。写真はそれなりに載っているが、この文章だけで現地を知らないとちょっとわかりにくい。この本をもとに行きたいところを考え、自分なりにさらに調べたうえで現地で確認するという使い方が良いと思われる。

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2021年8月15日 (日)

『魂手形 三島屋変調百物語七之続』読了

(借.新宿区立図書館)
宮部みゆきうまいんだけど、この世とあの世のあわいの話は後味がイマイチよくない。富次郎、おちかが聞き手の頃はもう少し軽い感じだったのだが、自身が聞き手になったらなんだか重くなっている。そのため話全体がやや暗い。おちかの話題は出てくるがそれ以外の脇役たちもほとんど登場しなくなった。つらい話を和らげる部分がほとんどなくなってストレートな物語になったのは良いのか悪いのか。

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2021年8月14日 (土)

『戦争と平和2』読了

本の内容ではないのだが、デニーソフのセリフの中で(rを抜いた文章が相変わらず読みにくいのはともかく)ルビ付き漢字の部分の切り貼りが目立つのはいかがか?例のr音を後から直したのだろうが少々みっともない。印刷済みの紙版の方はどうなっているのかわからないが電子版はあとからでも直せるのではないだろうか?光文社さん、ちょっとみっともないと思いますよ。

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2021年8月12日 (木)

『戦争と平和1』読了

この作品を通読するのはたぶん10回目ぐらい。一部だけを読んだのは数知れず。古典的小説としては最高峰と思っている。歴史・時代小説としても最高傑作か。
とはいえしばらくご無沙汰していたのだが、今回古典新訳文庫として刊行されているので、どうなっているのか読んでみた。
作品としては若干時代を感じるようになったかも。現代の価値観と合わない部分が出てきている。たとえば女性の扱いとか。とはいえそれはやむを得ないことで、その辺を割り引いても作品の価値としてはそれほど変わらないと思われる。
さて新訳だが、若干の違和感。たぶんこちらが正しいのだろうがやや雰囲気に欠けるように感じた。女性の姓を女性形をとらず男性形で統一する(著者が挙げた例ではボルコンスカヤの語尾を変化させずボルコンスキーとする)というのもわかりやすさ重視とはいえ雰囲気は壊していると思う。デニーソフ(過去の訳ではジェニーソフ)のr発音に難のあるところも「ツキも俺(おえ)を見放しやがった。おい。茶をくえ!」となっているとかなり読みにくい。旧訳(たぶん中村白葉氏?)なら「おで」「茶をくで」になると思うのだが、そちらの方がはるかに読みやすく雰囲気が出ていると思う。トゥーシン大尉とアンドレイ公爵との対話もちょっとイメージが違ってしまっている。その他もろもろ、もちろん新訳の方が易しくはなっているし正確さも増していると思うので、新しい読者にはいいのだろうが、私のような古い読者には古い訳の方がなつかしく楽しく感じられる。
(以上、1巻を読んだ感想。以下は最後まで読んでから書くつもり)

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2021年8月 8日 (日)

『おれは一万石 大殿の顔』読了

今回気になったこと。丸山浄心寺(正紀の墓は?)、高崎藩元江戸留守居役小野田。襲われた房太郎を助けたのは小野田ではないのか?今回明かされなかったということは引き続き登場するのか?そういえば高岡藩には江戸留守居役はいないのか?等々、余計なことが気になっています。

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2021年8月 5日 (木)

『逃げ上手の若君 1』読了

1巻目なので載せておく。

Yodobashi電子書籍版で読了。ブクログにないのでAmazon kindle版で登録。
ゆうきまさみの『新九郎、奔る!』と同様、本郷和人氏が考証に入っているのか。それで歴史的には一応しっかりしているよう。ただしこちらは割と自由に書いていて少々伝奇的なところがある。あとJUNPということで中学生あたりが対象なのだろう、若干乱暴。とはいえ歴史に興味を持ってもらうにはなかなか良い作品だと思う。山田風太郎の明治物的なあたりを目指せば良い読み物になるのでは。

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